自然の観光資源(景観・動物等)が素晴らしい国ランキング
以下は、個人的な経験に基づく主観的なランキングですのでご了承下さい(そのため、これまでに訪問したことのある国に限っています)。また、順位や理由は、何の前触れもなく変更する場合がありますのでご注意下さい。
1.アメリカ
あまりにメジャーすぎて案外見落とされがちですが、客観的に見てアメリカの国立公園(に限りませんが)の多くはやはり世界的に見ても卓越したレベルであることは間違いありません。見どころは全土に広がっていますが、特に中西部の国立公園は、どれをとっても並の国のベストサイトに勝るとも劣らないと確信できるものが乱立しています。これで1つの国として評価しなければならないのは不公平とすら感じます。
2.
ナミビア
豊富で質の高い野生動物で満員の天上の楽園のようなエトーシャ国立公園は、これまで多くの動物保護区を訪問しましたが断トツで最高でした。アラビア半島や北アフリカを始めとした多くの砂漠の中でも、ナミブ砂漠の美しさに勝るものはありません。海岸部の独特の景観も忘れられません。更に、自然の観光資源という定義からは外れますが、北部地方に居住するヒンバ族の独特の文化は、今後も受け継がれていくよう心から思うほど素晴らしいものです。
3.
マダガスカル
世界中でここにしか生息しないとても愛らしく不思議な生き物たち、あまりにも有名なバオバブの並木道、無数の尖った岩が林立する世界遺産のツィンギー、北部に点在する未開発のビーチなど、多種多様なアトラクション満載のこの国は、この世の不思議と言っても過言ではないほど魅力に満ちあふれた楽園です。日本からは不便な国ではありますが、小学生くらいのお子様と家族で訪問されれば、家族全員にとって一生で最高の思い出になることは間違いありません。
4.
タンザニア
キリマンジャロは訪問しませんでしたので評価は出来ませんが、サファリに関してはやはり世界トップ3に入ると思います。中でも、ンゴロンゴロ、セレンゲティーは動物だけでなく、その雄大な景色も非常に魅力的で、イメージ通りのアフリカの大自然を満喫できます。
5.
中華人民共和国
昨今、環境問題や食の安全性について不安が高まっているのが非常に残念ですが、アメリカと同様、その広い国土のあらゆる地域に、それぞれ独特で特徴のある素晴らしい自然景観が見られます。中国人も旅行好きなので、ほとんどの名所で中国人の団体客に圧倒されてしまい静かに自然を満喫することが難しいのは残念ですが、それでもこの国でしか見られないような十分訪問する価値がある美しい自然遺産は枚挙に暇がありません。
6.
ブラジル
ブラジルと言えばアマゾン川というほど、この国にとってこの川の持つ意味とイメージはとても大きなものだと思います。あまりに広大すぎてどこを訪ねたらいいのか判らないほどです(実際、大部分は唯のジャングルで通常の旅行者が立ち入るような場所は非常に限られています)が、マナウスを拠点として周辺都市を巡るだけでもアマゾンの雄大さは満喫できると思います。他にも特徴的な景観は数多くありますが、絶対忘れてはならないのがイグアスの滝でしょう。アルゼンチン側、ブラジル側と趣は違いますが、どちら側も本当に素晴らしいです。両国間の移動手段も便利に構築されていますので、是非双方からの観光をお薦めします。
7.
アルゼンチン
アルゼンチンは、南米でブラジルに次いで広大な国土を持っていますが、東西南北に広いだけあって、様々な美しい景観が広がっています。その中でも特筆すべきは、国土の最北東に位置するイグアスの滝と、その反対の南部に広がるパタゴニア地方だと思います。イグアスの滝は、ブラジル及びパラグアイに跨がる非常に大きなもので世界3大瀑布に挙げられていますが、個人的にはその中でも最も美しいと思います。これまた個人的には、ブラジルからの眺めの方が好きですが、アルゼンチン側からの景観の方が絶対良いと書いてあるガイドブックもあるくらいですので、是非どちらも訪問されることをお薦めします。一方、南部パタゴニアは、日本からだと地球の裏側より更に遠いくらい不便な場所ですが、ロス・グラシアレス国立公園のペリト・モレノ氷河やフィッツロイ山などは、言葉に表わせないほど素晴らしいものです。
8.
ノルウェー
北欧の国々は、どこも自然に満ちあふれていて羨ましい限りですが、その中でもノルウェーは別格だと感じています。オーロラや白夜などラップランドの観光資源はフィンランドやスウェーデンにも共通するものですが、ノルウェー固有のフィヨルドは地域によって趣も違い本当に美しいものだと思います。ニュージーランドのフィヨルドも訪問しましたが、個人的には規模、景観共に圧倒的にノルウェーが勝っていると感じました。
9.
日本
上位の国に比べると、どうしてもスケールの面で見劣りする部分はありますが、北海道から沖縄まで、日本全国に非常に美しく多様な観光資源が散りばめられています。この規模の大きさの国でこのような多彩な景観が楽しめるのは、地理的要因によるところが一番だとは思いますが、これだけ工業化が進んだ国でこれだけの自然を維持できているという日本人の知恵と努力も素晴らしいと思います。
10.
スイス
スイスの景色が美しいのは万人が認めるところだと思いますが、不思議なのは、国内ほぼどこへ行ってもスイスらしい景色が楽しめることです。山と湖と空のコントラストは、晴れた日であれば夏でも冬でも1年を通してとても美しく、鉄道の車窓から見える景色はトンネル内以外ではどこも飽きることなく、また、チューリッヒやジュネーブなどの大都会にいてさえもスイスらしい自然に満ちた雰囲気に浸れるのは素晴らしいことだと思います。
11.
チリ
チリは東西の幅は平均200km足らずとはいえ西側の海岸線から東のアルゼンチン国境付近のアンデス山脈地方まで、標高差は最大で約5,500m以上もあります。一方で南北の距離が約4,500kmと非常に長く、全土で様々な気候や地形が見られます。海岸線だけを見ても北部と南部では景観が全く異なる他、北部には乾燥した山岳地帯や砂漠、海抜4,000mを超える場所にある湖や間欠泉が存在する一方、南部パタゴニア地方には入り組んだフィヨルドや美しい氷河も見られ、全土で多種多様な動物と出会うこともできます。
12.
エクアドル
エクアドル本土自体は、文化的な観光資源は別として、自然に関して見るべきものが周辺の南米諸国に比べて少ないのが残念ですが、何と言ってもこの国にはガラパゴス諸島というすばらしい世界遺産があります。ここにしか生息しないガラパゴスゾウガメ、イグアナ、アシカなどの動物、グンカンドリ、ペンギン、フィンチなどの鳥類も非常に簡単に観察することができ、アフリカとはまたひと味違った雰囲気の動物天国です。過去の乱獲や人々の入植により既に多くの種が絶滅してしまったことは非常に残念ですが、今後はより一層の環境保護の元、多くの人達が将来に亘ってこれらの動物たちと共存していけることを願うばかりです。
13.
ボリビア
旅慣れない方には一見地味な国かと思われがちかもしれませんが、この国の自然景観もまた秀逸です。国土の大半が山岳地帯なのでそれだけでも絵になるのですが、代表的な自然観光資源としては、チチカカ湖とウユニ塩湖ではないでしょうか。どちらも名称は湖ですが趣は全く違います。チチカカ湖はペルーとの国境地帯に位置し、見どころは主にペルー側に多いのですが、この湖の神秘的な雰囲気は非常に魅力的です。一方のウユニ塩湖ですが、こちらはここ十数年の間に非常に有名になった塩湖で、乾季にはよくある塩湖に見られるような美しい六課六角形の模様がどこまでも広がりとても美しいのは言うまでもありませんが、この塩湖を世界的に有名にしているのは、雨季の降雨後に見られる、水が張った塩湖に鏡のように映し出される素晴らしい光景です。これを見るだけのためにボリビアを訪れる価値は十分あると思います。