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旅の写真集  フィリピン共和国(その2)HEADLINE

フィリピン観光の旅行記を兼ねた写真集(その2)です。ここでは、首都マニラと、ルソン島南部のフィリピンを代表する火山の一つマヨン山を望むレガスピ周辺の様子をご紹介します。

《リサール公園》

マニラ中心部にあって市民の憩いの場としても親しまれている Rizal Park です。
《リサール・モニュメント》

フィリピン独立運動の英雄 ホセ・リサール(José Rizal)が1896年に無実の罪で銃殺された場所であるこの公園の入口には、Rizal Monument が建てられ、地下には彼の遺体が眠っています。
《サンチャゴ要塞》

リサール公園の1kmほど北、パッシグ川(Pasig Rver)の畔にある Fort Santiago は、第2次世界大戦中の日本軍占領時代に多くのフィリピン人捕虜が水面下の地下牢に閉じ込められ満潮時に水死させられたという忌まわしい歴史を持つ場所ですが、現在はそのような気配はほとんど無い静かな公園となっています。
《マニラのサン・オウガスチン教会 ①》【世界遺産】

フィリピンの写真集(その1ールソン島北部編)でパオアイのサン・オウガスチン教会をご紹介しましたが、こちらはマニラのサン・オウガスチン教会です。
リサール公園とサンチャゴ要塞のちょうど中間辺りに建っています。
《マニラのサン・オウガスチン教会 ②》【世界遺産】

1587年から1606年にかけて20年の歳月をかけて建てられたこの教会も、パオアイ教会同様、1993年に世界遺産に登録されています。
《マニラ大聖堂》

一方、サン・オウガスチン教会の2ブロックほど北に位置し、第2次世界大戦で破壊され1958年に再建された Manila Cathedral は、世界遺産ではありませんが、十分美しい教会です。
内部にある4,500本のパイプを持つパイプオルガンはアジア最大と言われています。
《マヨン山 ①》

こちらは、マニラから約470km南東にある町レガスピ(Legazpi)近郊に聳えるフィリピンを代表する火山 Mayon山です。
《マヨン山 ②》

標高2,463mと高さ自体はぼちぼちですが、もともと現地語で「美しい」という意味を持つ「Magayon」に由来すると言われているだけあって、世界で最も整った円錐形を持つ火山とも評される姿は、客観的に見て富士山より美しいとも思います。
《早朝のシーサイド》

マヨン山を見るなら比較的雲が少ない早朝か夕方が良いということで奮発して朝5時に起きて出掛けたところ、まだ5時半前でこのような人出です。

ただ、ほとんどの人たちは観光客ではなく地元民で、毎朝のジョギングやウォーキングを楽しんでいました。フィリピン人の健康志向の高さに驚かされました。
《魚屋のおばさん》

ジョギング客が目当てなのか、ブーム前からここで営業していたのか不明ですが、採れ採れぴちぴちの魚を売るおばさんがいました。
《マヨン山 ③》

少し内陸部に入ったところからの眺めです。
《マヨン山 ④》

写真ではちょっと判り辛いですが、山頂からうっすらと噴煙が立ち上っています。

マヨン山は同様にマヨン火山(Mayon Volcano)とも呼ばれるだけあって、今も非常に活発に活動しているれっきとした活火山なのです。
《マヨン山 ⑤》

とはいうものの、火口から15km弱ほどのレガスピ中心部(写真は港湾地区の入口)に直接大きな被害が及ぶことはこれまでなかったそうです。

どちらかというと台風の方がよっぽど怖いようです。
《ダラガ教会 ①》

マヨン山はとりあえずこのくらいにして、次に向かったのはレガスピ中心部から5kmほど西にあるダラガ(Daraga)の町の中心部の丘の上に建つダラガ教会です。
《ダラガ教会 ②》

1773年に建てられたバロック建築の建物は、幾度ものマヨン山の噴火にも絶え、現在でもこの地域で最も多くの信者が訪れる教会となっています。
《ダラガ教会 ①》

教会内部の廊下には、1814年のマヨン山の大噴火の際に、麓にあって壊滅的な被害を受けたカグサワ(Cagsawa)教会からここダラガ教会に向かって多くの人々が避難してくる様子を描いた3枚セットの大きな絵画が飾られています。
《ダラガ教会から見たマヨン山 ①》

ダラガ教会は小高い丘の上にあるので、ここもマヨン山の有名な撮影ポイントの一つとなっています。
《ダラガ教会から見たマヨン山 ②》

この時は早朝よりも噴煙が少し大きくなっていました。
実際のところ、訪れたのは2018年の4月中旬でしたが、約3ヶ月前の1月13日にはマグマの噴出を伴う大規模な噴火(水蒸気爆発)が起きています。全く持って油断ならない火山なのです。
《リグノン・ヒル ①》

ダラガ教会と並ぶマヨン山のビュー・ポイントとされているのが Lignon Hill です。
《リグノン・ヒル ②》

丘の頂上は麓のエントランスから20分ほど坂道を登ったところにあるのですが、その途中にはささやかながらもいくつかのアトラクションがあります。

その中でも、麓から少し登ったところにあるのが、日本人にとっては少し興味をそそられる「日本軍トンネル」(Japanese Built World WarⅡTunnel) です。
《リグノン・ヒル ③》

入口には今も見張の人形が佇んでいますが、あまり訪れる人はいないようです(フィリピンには至る所に日本軍トンネルがあり、主に弾薬庫として使われ特別規模が大きくないここは、他の大規模地下通路などとはスケールが違うため残念ながら影が薄いようなのです)。
《リグノン・ヒル ④》

更に登ると、フィリピンの観光地には非常によくありがちな、ご覧の様なスリリングな施設(別料金)もあります。
《リグノン・ヒル ⑤》

広々とした頂上には売店などが入った建物があり、雨の日でも安心です。
《リグノン・ヒル ⑥》

一方で、晴れていればとても美しいマヨン山を望むことができます。
《リグノン・ヒル ⑦》

リグノン・ヒルはレガスピ市街とマヨン山の間に位置しているので、反対側にはレガスピの町も一望できます。
また、すぐ麓にはレガスピ空港も見えるので、日がな一日飛行機の離着陸を眺めているのも楽しいと思います。
《リグノン・ヒル ⑦》

レガスピの町の向こうにはその姿形から Sleeping Lion Hill と呼ばれる丘(向かって左が頭。日本の一部のガイドブックによればカプントゥカンの丘)も見えます。
なお、以前はここもマヨン山のビューポイントの一つだったそうですが、現在では普通の人はあまり立ち入らないそうです。
《カグサワ遺跡 ①》

ダラガ中心部の約3km(レガスピからだと約8km)北西にあるカグサワ遺跡は、1814年のマヨン山の大噴火で壊滅的な被害を被った教会の跡地です。
《カグサワ遺跡 ②》

この時の噴火ではこの教会に避難していた約1,200人の住民が溶岩流に飲み込まれて亡くなったそうで、現在では聖堂の壁の一部と写真の鐘楼が残るだけですが、マヨン山とのコントラストがフォトジェニックなこともあって、多くの観光客で賑わっています。
《カグサワ遺跡から見たマヨン山 ①》

ただこの時は到着するや否や暗雲が立ちこめてきて生憎その勇姿を存分に拝むことはできませんでした。
《カグサワ遺跡から見たマヨン山 ①》

本来であればここから見る鐘楼とマヨン山のペアショットは素晴らしく、この地方の絵はがきでも一番人気なのですが、山はすっかり雲に覆われてしまいました。
《レガスピ港》

当初の予定では、カグサワの後にもう1か所マヨン山ポイントを訪れるはずだったのですが、どうせ行っても雲がかかって見えなそうだったのでレガスピに戻りました。

港からマヨン山を眺めたところ、朝あんなに綺麗に見えていたのが嘘のようにすっかり雲まみれです。
《レガスピ市街の交通状況 ①》

フィリピンの他の写真集でも触れていますが、フィリピンではほぼ全土で、近~中距離の移動には左の写真のようなジープ型の乗合バス(ジープニー(Jeepney)と呼びます)を利用します。
料金は距離に応じて変わり、乗車時に運転手に行き先を告げて払いますが、7~20ペソ(15~40円)程度と非常に安いのが普通です。
《レガスピ市街の交通状況 ②》

一方、近距離の個人利用には、ご覧の様なトライシクル(Tricycle、屋根付きサイドカー)が主流です。
ジープニーに比べると料金は高いですが、それでも1回の乗車で200ペソ(約400円)を超えることは滅多にありません。
《スムラン・レイク ①》

翌日は少し天気が回復したので、前日訪れるつもりで延期した Sumlang Lake を訪問しました。
《スムラン・レイク ②》

入場料20ペソ(約40円)を払って中へ入ると湖というよりは池でしょうというレベルの水溜まりがあり、水面には素敵なデザインのソファー類(無料!!)が浮かんでいます。
水辺越しにはマヨン山が聳えていましたが、相変わらず雲がかかっているのが今イチな感じです。
《スムラン・レイク ③》

2時間弱ほど待ちましたが、これがベストショットです。

前日の午前中に素晴らしい勇姿を見られたので悔いはありませんが、少しだけ残念でした。
《ある日の昼食》

フィリピンのファーストフードは日本でよく見られるハンバーガーやピザ・チェーンの他にも独自のブランドが多く、安くて美味しい食事も魅力の一つです(もちろん屋台もとてもお薦めですが)。

そのような中、ここでご紹介したいのは、人気フィリピン中華チェーンの一つ 「Chowking(超群)」です。

個人的には麺類が恋しくなりやすい性質なので、ここのワンタン・マミ(ワンタン麺)にはとてもお世話になりました。写真上は炒飯の揚げ焼売トッピングです。コーラも合わせて全部で400円ほどで満腹になれるので大満足です。
《レガスピ空港 ①》

レガスピは、マニラからバスだと10時間ほどかかるようですが、飛行機だと(当たり前ですが)1時間程度で着きます。料金も、マニラやセブで気の利いた宿に重い荷物だけでも預けておけば7~8千円で往復できますので、機会があればマニラやセブ観光のついでに是非訪れてみて下さい。
《レガスピ空港 ②》

天気が良ければ、空港からはマヨン山(左奥)とリグノン・ヒル(右手前)もよく見えます。
到着の際にはその辺も憶えておいていただくと感慨も一入だと思います。

フィリピン共和国の写真集(表紙)へ戻る。

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