本文へスキップ

海外旅行の参考サイト LovelyPlanet

旅の写真集  インド共和国(その9)HEADLINE

インド観光の旅行記を兼ねた写真集(その9)です。ここでは、インド最北西部、ヒマラヤ山脈の北側に広がるインドのチベット、ラダック地方の町レーと周辺の村をご紹介します。

《ヒマラヤ山脈》

インド最北部、パキスタンと中国に挟まれたジャンムー・カシミール(Jammu and Kashmir)州は、ヒマラヤ山脈の裏側に当たるため、夏季の一時期を除いて陸路でのアクセスが不可能な文字通りの秘境です。
私が訪れたのは5月初旬でしたが、この時期でも眼下に広がるヒマラヤ山脈はご覧の通り一面の雪景色で、陸路はまだ閉鎖中でした。
《ラダック地方 ①》

それでもヒマラヤ山脈を越えると荒涼とはしているものの茶色い地面が姿を現わします。
《ラダック地方 ②》

ジャンムー・カシミール州東部に位置し、南のヒマラヤ山脈と北のカラクルム山脈に挟まれたこの辺りは Ladakh 地方といい、インドのチベットと呼ばれています。
《レーの町》

標高約3,500mの盆地に開かれた Leh は、人口は約30,000人に過ぎませんが、それでもラダック地方最大の町です。
標高3,500mの盆地(谷と呼ばれることすらあります)というのも凄いですが、実際のところ、ほぼ四方を5~7,000m級の山脈に囲まれているのを目の当たりにすると納得せざるを得ません。
因みに、写真の一番右に見える最も高い白い峰は標高6,153mの Stok Kangri です。
《レー中心部 ①》

中心部の目抜き通り Main Bazaar の様子です。
2015年の訪問時は街じゅう至る所工事中でこのような有様でちょっと残念でしたが、おかげで恐らく今頃はさぞかし美しい町並みが楽しめることと思います。
《レー中心部 ②》

インドのチベットを標榜するだけあって、多くの僧侶が街なかを闊歩しています。
《レーのジャマー・マスジット》

市街地の中心に建つ17世紀半ば建立のモスク(Jama Masjid)の後ろの丘の上にレー王宮(Leh Palace)が見えます。
ラダック地方は、現在では仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教、シーク教などが共存する平和な地域なのです。
《レー中心部のバザール》

インドでは市場や商店街を Bazaar と呼びますが、ここのバザールはインドというより、どこか中央アジア的な雰囲気さえ漂っています。
《レーの中学校》

街の中学校では朝礼が行なわれていました。生徒たちの制服はブータンなどでも見られるチベット文化圏の装いを感じさせるものでした。
《レー王宮 ①》

そんなレーのランドマークともトレードマークとも言えるのがレー王宮です。
《レー王宮 ②》

旧王族はレーの南約15kmに建つストック王宮(Stok Palace)に移住し現在は誰も住んでいないため厳密には旧王宮とも呼ばれます。
《レー王宮 ③》

1553年に建設が始まったこの王宮は、1645年に現在の形への改修が始まったチベットのラサ(Lhasa)にあるポタラ宮殿(Potala Palace)のモデルにもなったという由緒あるもので、完成時には世界で最も高い建物だったそうです。
《レー王宮 ④》

右側の更に小高い岩山の中腹には白いツェモ・ゴンパ(Namgyal Tsemo Gompa)と茶色いゴンカン・ゴンパ(Gonkang Gompa)が見えます。
  《レー王宮観察の手引き》

レー王宮は市内の多くの場所から望むことができますが、最も美しく見えるポイントが2か所あります。
一つ目は、町の南端の入口にある友情の門(Friendship Gate、左の写真)の脇から登った丘、もう一か所はその少し北にあり Hotel Dragon の向かい側の入口を入った所から続く階段でアクセスできる Nezer Latho という名の仏塔のある丘です。
どちらも日本のガイドブックには紹介されていませんが無料だし安全です。
《丘からの眺め ①》

南方向を望んだ様子です。
ちょっと判り辛いですが中央右にバスターミナルが見えます。
中央に見えるちょっとした砂漠の存在感もなかなかのものです。
《丘からの眺め ②》

東方向には山が連なっていますが、中腹まで結構な数の建物が建っています。
他にもうちょっと低い場所にも土地はあるんじゃないかと思いますが大人の事情があるのでしょうか。
《丘からの眺め ③》

南西方向の眺めです。
緑の林の向こうに(何となく)見えるのが中心部から5kmほどに位置する空港(Kushok Bakula Rimpochee Airport)で、カシミール有事の際の拠点ともなる空軍基地を兼ねています(というか軍用空港に民間が乗り入れているというのが本当のところです)。
《注意事項》

因みにこの丘の仏塔の脇にはこのような注意書きがありました。

3番についてはどこまでが許容範囲なのか線引きが難しいところだと思いますが、ルールを守って楽しく観光しましょう。
《レー王宮 ⑤》

レー王宮は見るだけではなく近寄ったり入場したりすることもできます。
民家の間の結構急な坂や階段を登って徒歩10分強かかりますが、細い道の途中には所々に案内標識も出ているので、注意して進めばあとは体力次第で着くことができます。
《レー王宮 ⑥》


これが入口です。
建物は9階建てとなっていますが、王族は上階部分に住み、下層の多くは倉庫や馬小屋として使用されていたそうです。
《王宮からの眺め ①》

南の方角の様子です。
手前に広がる市街地中心部の向こうの小高い丘の上に建つとても小さくて白いものが先ほどこの王宮を鑑賞するために訪問した仏塔で、さらにその先に見えるか見えないくらいのちょっとした丘がもう一つのビューポイントです。
《王宮からの眺め ②》

北北西方向の眺めです。
手頃なホテルやゲストハウスなどが多い閑静なエリアです。
《王宮からの眺め ③》

上の写真よりちょっとだけ左寄り、方角にしてほぼ西北西の様子です。
写真の左寄りの丘の頂上に建つ白いものが恐らく後ほど登場(登頂)する Shanti Stupa です。
《王宮からの眺め ④》

南東方向は最も建物が密集しています。
《王宮からの眺め ⑤》

東方向です。
因みに、この王宮には車でアクセスすることもできるのですが、左に見える山の裾野まで降りてから右に回り込む形になるのでとても遠回りになります。
《レー王宮内部 ①》

王宮自体は全体的にあまり飾り気のない無愛想な建物ですが、上層階にはチベット様式の寺院に見られるような窓やバルコニーがあって癒やされます。
《レー王宮内部 ②》

レーで唯一最大の観光スポットであるにもかかわらず入場料も100ルピー(約170円)とインドの有名観光地に比べると格安ですが、お客さんの数はそれほど多くなくゆっくり観光することができました。
《王宮からの眺め ⑥》

屋上からの眺めです。
右下に見ジャマー・マスジットが見えます。
そこから左上にかけて伸びる通りがメイン・バザールです。
《ツェモ・ゴンパ》

後方には勝利の砦(Victory Fort)を意味するツェモ・ゴンパがすぐ近くに見えますが急な坂を登って15分かかるので後日出直すことにします。
何と言ってもこの辺りは富士山頂くらいの標高であるため無理は禁物なのです。
《レー王宮とツェモ・ゴンパ》

旧市街から見た王宮とゴンパのペア・ショットです。
《ヘミス・ゴンパ ①》

翌日は車を半日チャーターしてレー東部の上ラダック地方と呼ばれるエリアのゴンパを巡りました。
上ラダック(Upper Ladakh)というのは、レーの町の南を東西に流れるインダス川の上流に位置することによって名付けられたものです。

まず訪れたのはレーの約40km南にある Hemis Gompa です。
《ヘミス・ゴンパ ②》

ロンリー・プラネットでは「最も訪れやすく有名かつ最も人気のあるゴンパ」と評価されているだけあって、威厳のある佇まいのラダック地方最大の僧院です。
《ヘミス・ゴンパ ③》

僧院そのものは11世紀以前から存在していましたが、現在の本堂は1672年に完成したもので、チベット仏教の中でもブータンで多く見られるドゥルク派(Drukpa)の建築様式です。
《ヘミス・ゴンパ ④》

本堂内部にはチベット仏教の開祖とされる8世紀後半の人物 Guru Rinpoche(Padmasambhava)の像が鎮座しています。
《ヘミス・ゴンパ ⑤》

屋上ではためいている2種類の旗はチベット仏教の4大宗派の一つであるカギュ派(Kagyu)の一派であるドゥルク派の旗 Drukpa flag です。
手前の龍が描かれた旗はブータンの国旗に似ています。
《ヘミス・ゴンパ ⑥》

敷地の裏手の山の斜面には僧院の景観と調和した小さな集落が広がっています。
ヘミスは人口300人あまりの小さな村です。
《ヘミス・ゴンパ ⑦》

敷地の表側にある岩山の頂上から望んだヘミス・ゴンパの佇まいです。
《ヘミス・ゴンパ ⑧》

全体としてとても大きな建物なので、僧院というよりは王宮といった風情があります。
《ヘミス・ゴンパ ⑨》

すぐ裏に迫る山の傾いた地層もダイナミックですが、それに負けない堂々たる姿です。
《ヘミス・ゴンパ付近の景観 ①》

グーグルマップを見てもこの山の向こうには人家も何もないのですが荷物を積んだロバを連れてこの険しい山をわざわざ登って行く村人がいました。
《ヘミス・ゴンパ付近の景観 ②》

同じ岩山の上から反対側(北方向)を見た様子です。
写真の右の山の向こうから左奥に向かってインダス川が流れており、この川に沿った Indus Valley(谷と言っても平均標高は3,400m以上あるのですが)沿いにヘミスのような小さな集落が点在しています。
《ティクセ・ゴンパ ①》

レーの約20km南東、ヘミス・ゴンパからだと25kmほど北の小高い丘の上に建つ Thikse Gompa は、麓からの景観が非常に美しい僧院です。
《ティクセ・ゴンパ ②》

チベット仏教の4大宗派のうち最大の勢力を誇るゲルク派(Gelug)の寺院で、建物の規模としてはヘミス・ゴンパに次いでラダック地方で2番目の大きさです。
《ティクセ・ゴンパ ③》

個人的には「最も人気のある」とされているヘミス・ゴンパより魅力的に感じました。
《ティクセ・ゴンパ ④》

何と言っても色遣いが鮮やかです。
《ティクセ・ゴンパ ⑤》

本堂の1~2階部分を占拠する身長15mの大仏(Maitreya Buddha、未来仏、日本で言う弥勒菩薩)は上ラダック地方最大で、1970年に同じゲルク派のダライ・ラマ14世がここを訪問したのを記念して制作されたものです。
《ティクセ・ゴンパからの景色 ①》

ゴンパから北の方角を眺めた様子です。左側を流れるインダス川に沿って緑が多いことがわかります。
《ティクセ・ゴンパからの景色 ②》

一方、幹線道路を挟んで東側には乾燥した土地が広がっています。
《ティクセ・ゴンパからの景色 ④》

南側の景観です。
奥に見えるのはヒマラヤ山脈です。
《シェイ・ゴンパ ①》

ティクセ・ゴンパから約5kmレー方向に戻ったところ(レーの南東約15km)に建つのが Shey Gompa です。
《シェイ・ゴンパ ②》

身長12mの仏像(Shakyamuni Buddha又はGautama Buddha、釈迦像)は、この地方ではティクセ・ゴンパの大仏に次ぐ大きさです。
《シェイ・ゴンパ ③》

ゴンパ自体はレー王宮のミニチュア版といった感じで特筆すべきものではありませんが、目の前に広がる池との相性は抜群です。
《シェイ・ゴンパ付近の様子》

この日チャーターした車は半日(8時~14時)で以上3つのゴンパを巡り1,500ルピー(約2,500円)でした。
インドの物価を考えると安いとは言えませんが、ラダック地方の村を結ぶバスは多くても1日1~2便と非常に少ないため、信頼できる宿などでこのようにドライバー付きの車を紹介してもらうのが効率的です。
《シャンティ・ストゥーパ ①》

午後は、日本山妙法寺という日本の宗教団体によってレー中心部から2kmほど西の丘の上に建てられた仏塔 Shanti Stupa を訪れました。
《シャンティ・ストゥーパ ②》

1991年完成の仏塔そのものも結構美しいですが、ここは標高3,600以上とレー中心部よりも80mほど高いので、レー王宮やツェモ・ゴンパと並ぶビューポイントとなっているのです。
《シャンティ・ストゥーパからの眺め ①》

ご覧の様に正面ほぼ同じ高さにツェモ・ゴンパを望むことができ、王宮でさえ随分下に見えます。
《シャンティ・ストゥーパからの眺め ②》

王宮(やや後ろ向きですが)とレー中心部のコラボもばっちりです。
《シャンティ・ストゥーパからの眺め ③》

更に南方向に目を転じると午前中に訪問した上ラダック方面のインダス・バレーが見えます。
《シャンティ・ストゥーパからの眺め ④》

北側には、5,600m以上ある峰を抱える、雪に覆われたラダック山脈が望めます。
《シャンティ・ストゥーパからの眺め ⑤》

ここに至るまでには手前に見える約500段の非常にきつい階段を15分ほど登って来る必要があります(車でのアクセスも可能ですがほとんどの人は歩いて登るようです)。
それでもこのようにこの丘の上からの眺めは最高なので、試してみる価値は十分あると思います(ただし2~3日高度順化してからでないと高山病発症の怖れがあるので注意が必要です)。
《下ラダックへの道 ①》

翌日は1~2泊かけて下ラダック地方のゴンパをバスで訪問しようと思って身の回りの荷物だけデイバッグに詰めて宿を出たのですが、外に出ると頼んでもいないのに前日のドライバーが待ち構えていて料金交渉が始まってしまい、気がつくと前日の便利で楽なドライブを真に受けて連日のチャーターとなりました。
《下ラダックへの道 ②》

インダス川沿いを西に進みますが、前日とは違って結構深い渓谷状の地形が続きます。
《下ラダックへの道 ③》

レーから約30km西の地点ではインダス川とアルプスを源流とするザンスカール(Zanskar)川との合流点があります。
左から右に流れているのがインダス川、奥(南側)から交わってくるのがザンスカール川です。
水の色の違いがはっきりわかります。
色だけだとザンスカール川が本流のように見えますが、ここから先はパキスタンのカラチ南方のアラビア海に流れ出るまでインダス川として 3,000km以上の旅を続けます。
《下ラダックへの道 ④》

更に険しい渓谷となってきました。
この道はレーの近郊から先は冬季(11月初旬~4月下旬)は完全に閉鎖されてしまいますので、沿線の村は完全に陸の孤島状態となります。
《下ラダックへの道 ⑤》

レーから110kmほど走ると谷の向こう側に黄色い岩肌の山が見えてきます。

この辺りは「月の世界」(Moon Land)と呼ばれ、独特の景観が人気を呼んでいるのですが、実際にこのような景色が楽しめるのは約1kmの区間だけですので見逃さないようにしましょう。
《ラマユル・ゴンパ ①》

レーの西約115kmに建つ Lamayuru Gompa は、深い渓谷の中腹に建つカギュ派の僧院です。
《ラマユル・ゴンパ ②》

このゴンパの起源はラダック地方で最も古く11世紀まで遡りますが、現在の建物の基礎となった建築物は16世紀以降のもので、中でも本堂は19世紀以降の建築だそうです。
《ラマユル・ゴンパ ③》


建設当時は立派だったと思われるストゥーパは保存状態があまり良くなく、ちょっと勿体ない感じです。
《ラマユル・ゴンパ背後の丘からの景観 ①》

ゴンパの写真を上から捉えようと裏の丘をどんどん登って行ったところ、思わぬ副産物として来た道の方角にムーン・ランドの美しい景観が望めました。
《ラマユル・ゴンパ背後の丘からの景観 ②》

さらに少し登るとタルチョー(チベット仏教の5色旗)に覆われた小屋があり、遠くにはヒマラヤの美しい山並みが顔を覗かせていました。
《ラマユル・ゴンパ ④》

最後に、運転手に頼んで少し西側のフォト・スポットに向かってもらいました。
山の中腹に建つゴンパとラマユル村の集落とのバランスが素敵です。

なお、ラマユルは人口約700人の小さな村ですがリーズナブルなホテルやゲストハウスが数件あるので、バス(1日2~3便、所要約6時間)でアクセスして宿泊し、帰りは途中の村に寄りながらのんびり帰るのもお薦めです。
《アルチ・ゴンパ ①》

次に訪れたのはラマユルから約50kmレー方向に戻った場所にある Alchi Gompa です。
参道には数多くのマニ車が並んでいます。
《アルチ・ゴンパ ②》

11世紀に創建されたこのゴンパはラマユル・ゴンパと同じくらい古い歴史を誇りますが、建物は平面的なものが多く至って地味です。
更に、ラダック地方のゴンパは山や丘の上に建てられたものが多いのに対してここは平地にあるため、写真映えしないのが残念です。
《アルチ・ゴンパ ③》

そんな中、スムツェク(Sumtsek)という3層の本堂は、木造のファサードも見事な上、内部に描かれた壁画も秀逸なのですが、内部撮影禁止ということで、これまた残念な僧院です。
《アルチ・ゴンパ付近の様子》

ただ、周囲に広がる田園風景は、そんながっかりした心を癒やしてくれます。
《リキール・ゴンパへの道》

アルチ・ゴンパから21km(直線距離で12kmほど北東)に位置する Likir Gompa は、幹線道路から北に向かってうねうねとした道路を9kmほど入った場所にあります。
《リキール・ゴンパ ①》

なお、この時、幹線道路でおばさんヒッチハイカーを一人拾って乗せてあげました。
ラダック地方ではバスの便がとても少ないためヒッチハイクは常套手段となっているのです。
旅先でのヒッチハイクは危険がいっぱいなのでできるだけ避けましょうとロンリープラネット全冊に書いてありますが、ラダック地方だけは例外で、旅人も普通にヒッチハイクできます。
《リキール・ゴンパ ②》

これがリキール・ゴンパです。雪山をバックに小高い丘の上に堂々と建つ姿はとてもフォトジェニックです。
ゲルク派のゴンパで、カギュ派のヘミス・ゴンパと並んでこの地方で最も権威のある僧院とされています。
《リキール・ゴンパ ③》

1065年創建の非常に歴史のある僧院ですが、現在の建物の多くは18世紀以降に建てられたものです。
入口には身の丈23mの金メッキ性の弥勒菩薩像(Maitreya Buddha)が鎮座していますが、こちらは1999年完成だそうです。
《リキール・ゴンパ ④》

敷地内には細い通路が多く、他のゴンパより若干複雑な構造となっています。
《リキール・ゴンパ ⑤》

ティクセ・ゴンパもそうでしたが、ゲルク派の建物はカギュ派のものよりデザインや彩りが鮮やかな気がします。
《リキール・ゴンパ内部 ①》

2つある本堂のうち向かって左側の新しいもの(それでも築後約200年)の内部には十一面千手観音像が安置されている他、ダライ・ラマ14世の写真が多く飾られています。
《リキール・ゴンパ内部 ②》

上部の壁には35の仏陀の壁画が残っています。
《リキール・ゴンパ内部 ③》

訪問時は無人でしたが、堂内に設置された椅子には法衣が置かれており、時間帯によっては多くの少年僧が経を唱える姿も見られるそうです。
《白タク》

この日の観光はこれで終わりです。
因みに料金は、朝7時から夕方5時まで約10時間で5,000ルピー(約8,500円)と前日に比べると割高でしたが、インドでは価格全体に対して人件費の占める部分は非常に少なくほぼガソリン代に応じて価格が決まるので、往復約300kmと移動距離の長かったこの日の行程だとはこれくらいが相場のようです。
同行者がいて料金をシェアできれば更に良かったのですが、バスを乗り継ぐ手間や荷物を持っての移動のストレスなどを考えると個人的には十分満足の内容でした。
《レー王宮とソマ・ゴンパ》

2泊程度で訪問する予定だった下ラダック地方のゴンパ観光を1日で終えることができたので、一気に時間にゆとりが生まれました。

翌日は宿で一日寛ぎ、その翌日にレー王宮の更に上にあるツェモ・ゴンパに向かいました。
写真はその途中で撮った王宮と Soma Gompa(手前)のペア・ショットです。
《ツェモ・ゴンパへの道 ①》

ツェモ・ゴンパへは王宮の少し手前から続く細い登山道を登って行きます。
参考までに前出の写真をトリミングしてみました。
轍のような急なジグザグ道がご覧頂けるでしょうか。
《ツェモ・ゴンパへの道 ②》

途中までレー王宮入口への道を進み、この辺りから右に登り始めます。
《ツェモ・ゴンパへの登山道からの眺め ①》

息も絶え絶えに登って行くと、急な坂だけにあっという間(と言っても非常に辛い約10分)でこのような景色を拝むことができます。
《ツェモ・ゴンパへの登山道からの眺め ②》

更に5分ほど登るとやっと到着です。
レーの町の中心部が遙か下に見えます。
《ツェモ・ゴンパから見たシャンティ・ストゥーパ》

数日前に訪れたシャンティ・ストゥーパも良く見えます。
《ツェモ・ゴンパから見たレー中心部の街並み》

空港からインダス・バレー、ヒマラヤ山脈に至るまで全て見えちゃいます。
《ツェモ・ゴンパ内部》

一方、ツェモ・ゴンパとすぐ下に隣接するゴンカン・ゴンパ自体は、一部きれいに修復されているものの比較的殺風景な雰囲気です。
《中腹から見た王宮》

帰りは膝が笑い始めたので少し遠回りをして帰りました。
写真では判り辛いですが、路地には牛や羊や犬が放たれ、みんな仲良く暮らしています。
《サンカル・ゴンパ ①》

翌日は、レー中心部から2kmほど北にあるゲルク派の Sankar Gompa を訪れました。
《サンカル・ゴンパ ②》

レー中心部から徒歩圏であるのもかかわらず訪れる人も少ない小さな僧院ですが、入口付近の装飾は他のゴンパでは類を見ないほど美しいものです。
《サンカル・ゴンパ ③》

20人ほどの僧侶しか所属しておらず留守のことも多いそうで、生憎訪問時には本堂には入れませんでしたが、閉じた扉が逆に美しく、訪れた甲斐はありました。
《サンカル・ゴンパ ④》

外側の回廊に描かれた壁画もなかなかのものです。
《サンカル・ゴンパからの帰り道 ①》

中心部からサンカル・ゴンパまでの道は楽しい散歩になるとロンリー・プラネットに紹介されているとおり、途中の風景はとても長閑で気持ちのいいものでした。
《サンカル・ゴンパからの帰り道 ②》

2kmほどの短い道のりですが途中には名も知れない大小のストゥーパが建ち、この地域の信仰の深さが窺えます。
《サンカル・ゴンパからの帰り道 ③》

日干しレンガの壁に沿って続く細い道の脇にはきれいな水が流れ、まるで桃源郷のような雰囲気です。
《サンカル・ゴンパからの帰り道 ④》

途中、牛に通せんぼを食らいましたが、じりじりと詰め寄ると退いてくれたので事無きを得ました。
《レー・ジョカン》

最後になってしまいましたが、こちらは市街地中心部に建ち、いつも大勢の参拝客で賑わっている Leh Jokhang(又は Chowkhang Gompa)です。
20世紀に建てられた新しい建物ですが、ラダック仏教徒教会(Ladakh Buddhist Association)の本部であることもあって、2017年7月にはダライ・ラマ14世が訪問し説教を行なった(その時の様子はこちら)ほど由緒ある寺院です。
《午後のメイン・バザール》

下校の時間なのでしょうか。レー・ジョカンの前のメイン・バザールは若い僧侶で溢れかえっていました。

相変わらず工事中の道路ですが、今考えるとこの2年後にダライ・ラマが訪問するのに備えての公共工事だったのかもしれません。
もしそうだとしたら、ダライ・ラマの2017年の演説の冒頭部分は皮肉なものです。何でもお見通しなのです。
《チベット料理 ①》

ラダック地方にも普通のカレーやナン、タンドーリ・チキンなどを出す正統なインド料理店もありますが、地元で最も人気があるのはチベット料理です。
写真は、日本で言う蒸し餃子(大小籠包)のような食べ物モモ(Momo)で、日本人の口にとても良く合います。
具は、チキン、マトン、野菜などから選べます。
《チベット料理 ①》

こちらも人気のチベット料理メニューであるトゥクパ(Thukpa)です。
料金は、この店の場合、上のモモが130ルピー、左のトゥクパが90ルピーで合計400円弱でお腹一杯大満足でした。

なお、この地方のレストランではメニューにビールは載っていませんが頼めば出てくる場合が多いです。ただし、残念ながら冬季(11月初旬~4月下旬)は道路が全て閉鎖されてしまうため手に入りません。
《インドの朝食》

なお朝食に関しては、外国人が入るような普通のレストランではセットが用意されている場合が多く、ナン、オムレツにミルク・ティーというのが定番です。
私がレーに滞在中にとてお気に入りだった店では、とても美味しいハム・トーストサンドがまで付いて140ルピー(約250円)というバリュー・セットでした。
おかげでほぼ毎日通いました。
《トイレット・ペーパー》

全くの余談ですが、インドでもトイレット・ペーパーは売っています。普通の宿であれば無料で供給されます(紙質も悪くはありません)。
ただし、街なかで買うとなると、例えば写真のような標準的なもの(日本人からすると結構小さめ)で1個40ルピー(約70円)します。
インドの物価からすると法外です。
十分注意しましょう。

インド共和国の写真集(表紙)へ戻る。

スポンサーリンク

ホテルを検索する

チェックイン日

チェックアウト日


海外旅行 - LovelyPlanet

国別基本情報

旅のベストシーズン

世界の国旗

世界の紙幣・貨幣

国別データランキング

個人的世界のランキング

お役立ちリンク

プロフィール - LovelyPlanet

スマートフォン版