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旅の写真集  マレーシア(後編)HEADLINE

マレーシア観光の旅行記を兼ねた写真集(後編)です。ここでは、マレー半島北部の町イポーからティーガーデンが有名な避暑地キャメロンハイランド、世界遺産の美しい町マラッカを経て、首都のクアラルンプールに至る旅をご紹介します。

《イポー ①》

首都クアラルンプール(Kuala Lumpur)の北、約200kmに位置する Ipoh は、あまり聞き慣れませんが、首都圏以外では国内で最も多くの人口を抱える大都市です。

今回の旅ではペナン島の対岸のバタワース(Butterworth)からバスで2時間ほどかけて到着しました。
《イポー ②》

見どころは特にありませんが、中心部のコロニアル風の建造物くらいのものです。

1枚目の写真はタウン・ホール、左の写真はその裏にある時計台(Birch Memorial Clock Tower)です。

どちらも20世紀初頭に建てられたものだそうです。
《イポー ③》

一方こちらは市内の代表的建築物でありシンボルでもある1914年完成の鉄道駅です。

上の2つの物件に比べると見応えがあります。

市民からは「タージ・マハル」の名で親しまれているそうですが理由はよくわかりません。
《イポー ④》

駅の100mほど東に建つ1968年完成の州立モスク(正式名称は Sultan Idris Shah II Mosque )も、市内のランドマークの一つです。
《イポー ⑤》

そんな、人ばかり多くて見どころの少ないイポーの町ですが、人口の約7割が中華系の住民ということで、食べ物に関しては国内屈指のレベルを誇る美食の町で、週末には国内各地から大勢のマレーシア人が食事だけを目当てに大勢押し寄せるそうです。
《イポー ⑥》

中でも人気なのが、イポー・チキンと呼ばれる蒸し鶏と蒸しモヤシのセットです。

私もほぼこれだけのためにこの町を訪れたのですが、流石の逸品と呼べる素晴らしい味でした。
《キャメロン・ハイランド ①》

次に訪れたのは、イポーからバスで約2時間、マレーシア北部観光のハイライトとも言われる Cameron Highlands です。

雨の多い地域ですが到着した日だけは見事な快晴でした。
《キャメロン・ハイランド ②》

海抜1,800mほどに位置するため、茶畑、花畑、果樹園などが多く、特にティーガーデン(プランテーション)は、この地域の代表的な観光スポットともなっています。
《キャメロン・ハイランド ③》

そんな紅茶農園の中でも最も人気なのがスンガイ・パラス・ボー・ティーガーデン(Sungai Palas Boh Tea Estate)です。

マレーシア国内で最大の紅茶農園だそうです。
《キャメロン・ハイランド ④》

摘み取られた葉が紅茶になるまでの工程を見学できる工場には、見晴らしの良いテラスも併設されています。
《キャメロン・ハイランド ⑤》

テラスからは周囲の丘に敷き詰められた茶畑を望むことができます。
《キャメロン・ハイランド ⑥》

日本でも静岡あたりで見られないこともないような風景ですが、キャメロン・ハイランドだと思うと少しは気持ちも違うような気がします。
《キャメロン・ハイランド ⑦》

茶畑というのはなかなか美しいものです。
《キャメロン・ハイランド ⑧》

この日は近郊の半日ツアーに参加したところ、ティーガーデン以外にも何か所かの見どころを巡ってくれました。

左の写真は三宝萬佛寺(Sam Poh Buddist Temple)という、マレーシアで4番目の規模を誇る中国仏教寺院です。
《キャメロン・ハイランド ⑨》

次に訪れたのは、ローズ・バレー(Rose Valley)というバラ園です。

約250種類のバラが栽培されていてバラの楽園のようでしたが、それ以外にもご覧の様な見事なランなども豊富に育てられています。
《キャメロン・ハイランド ⑩》

因みに、ガイドがこのランの花びらを自慢げに地面に二つ合わせて並べてくれました。

何かに似ているということだと思うのですが何でしょうかね。

私にはプレデターの顔に見えましたが、恐らく何かもう少し可愛らしいもの、例えば蝶などをイメージしていたんだろうと思います。。
《キャメロン・ハイランド ⑪》

蝶と言えば次に訪れたバタフライ・ガーデンではこれまた数多くの種類の蝶を見ることができました。

写真はマレーシアの国蝶ラジャ・ブルック(Raja Brooke)です。
因みに、和名はアカエリトリバネアゲハというそうです。
《キャメロン・ハイランド ⑫》

ここでは約50種類の蝶の他、約100種類の昆虫、数種類の蛇などが飼育されていました。

カブトムシやクワガタなどマニア垂涎の虫たちも沢山いましたが、その中でも私が刮目したのは擬態昆虫たちです。

左は枝のふりをしたナナフシです。
《キャメロン・ハイランド ⑬》

こちらはコノハムシです。片方は葉っぱですが、どっちが本物なのか全くわかりません。

どうしてこんな形になってしまったんでしょうか。

形は随分違いますがこれもナナフシの仲間だそうです。
《キャメロン・ハイランド ⑭》

続いて訪れたのはイー・フェン・グ養蜂場(Ee Feng Gu Honey Bee Farm)です。

花の栽培が盛んなキャメロン・ハイランドなので、それに合わせて美味しい蜂蜜も売り物にしています。

インスタを意識している訳ではないでしょうが、色取り取りの巣箱が設置されているのも魅力的です。
《キャメロン・ハイランド ⑮》

最後にストロベリー・ファームに寄ってイチゴ・シェイクを飲んでツアーは終了です。

高原地帯とはいえ、雨が多く湿度が高い場所なので、午後になってちょっと気温が上がってくると木々の間からは水蒸気が立ち上っていました。

ツアーは5時間ほどかけて上のようなスポットを巡ります。
キャメロン・ハイランドには公共交通期間はないので約700円(入場料別)でこれだけの見どころを回れるツアーはお値打ちです。
《キャメロン・ハイランド ⑯》

次の目的地マラッカ(Melaka)までは再びバスに乗り、今度は乗り換え含めて7時間ほどの長旅です。

ただ、マレーシアは道路は非常によく整備されているしバスも十分きれいなので、長距離の移動でもあまり苦になることはありません。
《ある日の昼食》

突然ですが、ここでマレーシア料理のご紹介です。

マレーシア料理というとサテやラクサ、ミーゴレンにナシゴレンなどがまず思い浮かぶと思いますが、特に昼食などではご飯におかずを何種類か載せたナシチャンプルが一般的です。

このあたりは、言葉と同様インドネシアに非常によく似ています。
《マラッカ ①》【世界遺産】

クアラルンプールの約140km南に位置するマラッカは、14世紀末に建国されたマレーシア最古の都で、スエズ運河開通後は港湾都市として著しい発達を遂げた歴史ある町です。
《マラッカ ②》【世界遺産】

そのコロニアルな街並みは、ペナン島のジョージタウンと共に2008年にユネスコの世界遺産に登録されています。
《マラッカ ③》【世界遺産】

そんなマラッカの旧市街の中心にあるのがオランダ広場(Dutch Square)です。

周囲を赤い煉瓦色の建物で囲まれていることからスタダイス(Stadthuys、赤い広場の意)とも呼ばれています。
(厳密には写真右の建物がスタダイスです。)
《マラッカ ④》【世界遺産】

そしてそのオランダ広場に面して建つのがキリスト教会(Christ Church Melaka)です。
《マラッカ ⑤》【世界遺産】

オランダ統治時代の1753年に建てられた煉瓦色の建物はマラッカのみならずマレーシアを代表する建造物で、周囲はいつも大勢の観光客で賑わっています。
《マラッカ ⑥》【世界遺産】

広場の中央に建つのはビクトリア女王の噴水です。

イギリスのビクトリア女王即位60周年を記念して1904年に設置されたものだそうです。
《マラッカ ⑦》【世界遺産】

オランダ広場の脇の橋を渡るとチャイナタウンです。

マラッカは、マレーシア国内の他の都市と比べてもプラナカン(Peranakan、中華系移民の意)の影響が強い地域で、中国風の建築物や文化が随所に見られます。
《マラッカ ⑧》【世界遺産】

そのチャイナタウンの中央を走るのがマラッカの竹下通りと言えるような賑わいを見せるジョンカー・ストリート(Jonker Street、正式名称は Jalan Hang Jebat)です。
《マラッカ ⑨》【世界遺産】

両側にアンティーク・ショップやレストランが並び、夜になると車両通行止めになって屋台がひしめき合う通りに変身します。
《マラッカ ⑩》【世界遺産】

チャイナタウンにはいくつもの中国寺院がありますが、その中でももっとも古いものが青雲亭(チョンフンテン)寺院です。
《マラッカ ⑪》【世界遺産】

中国から運ばれた資材で1646年に建てられた寺院で、マレーシア国内でも最古の中国寺院だそうです。
《マラッカ ⑫》【世界遺産】

内部は非常に美しい装飾で彩られています。
《マラッカ ⑬》【世界遺産】

青雲亭寺院が建つ金細工師通り(Jalan Tukang Emas)は、別名ハーモニー・ストリートと呼ばれています。

その理由はこの通りにはマレーシア文化を象徴するように、中国寺院、イスラム教モスク、ヒンドゥー教寺院がいくつも建ち並んでいるからです。

そんな訳で、青雲亭寺院の隣に建つのはカンポン・クリン・モスク(Masjid Kampung Kling)です。
《マラッカ ⑭》【世界遺産】

このモスクは1748年にインドのムスリム商人によって建てられたものだそうで、緑色の三角屋根はスマトラ屋根と呼ばれ、マラッカだけで見られる様式だそうです。
《マラッカ ⑮》【世界遺産】

そのカンポン・クリン・モスクの2ブロックほど北に建つのは、1728年に建てられたマレーシア最古のイスラム寺院 カンポン・フル・モスク(Masjid Kampung Hulu)です。

こちらは赤い屋根が特徴です。
《マラッカ ⑯》【世界遺産】

チャイナタウンの東側を流れるマラッカ川の両側はきれいな歩道が整備され、気持ち良く散策することができます。
《マラッカ ⑰》【世界遺産】

クルーズ船も運航しているので水面から川辺の景色を眺めるのも人気があります。
《マラッカ ⑱》【世界遺産】

チャイナタウンの上流(北)1kmほどのところには、カンポン・モルテン(Kampung Morten)と呼ばれる1920年代に建てられた伝統的なマレー村があります。
《マラッカ ⑲》【世界遺産】

中でも有名なのがビラ・セントーサという名の建物です。

内部には約100年前に撮られた写真や明の時代の陶磁器などが飾られ、博物館のようになっています。
《マラッカ ⑳》【世界遺産】

一方で、そのすぐ隣のブロックにはつい最近完成した大型マンションが構えています。

地元の金持ちはもちろん、最近は日本人の移住者なども増えているようなので、そのような人たちにも人気の物件と思われます。
《マラッカ ㉑》【世界遺産】

マラッカ川沿いの遊歩道を南に戻ります。
《マラッカ ㉒》【世界遺産】

沿岸の建物には地元の学生などが描いた色鮮やかな絵が壁を彩っています。
《マラッカ ㉓》【世界遺産】

絵が描かれていない建物も、様々な色に塗られ美しい家並みです。
《マラッカ ㉔》【世界遺産】

しばらく歩くと正面にセント・フランシス・ザビエル教会(St. Francis Xavier's Church)が見えてきました。
《マラッカ ㉕》【世界遺産】

この教会は1849年にフランス人によって建てられたゴシック様式の教会で、二つの塔が印象的です。
《マラッカ ㉖》【世界遺産】

振り返って見ると先ほどのマンションと川沿いの建物とのコントラストがうまく調和しています。
《マラッカ ㉗》【世界遺産】

川沿いにはいくつかレストランもあるので、行き交うクルーズ船を眺めながら食事をするのも何となく贅沢な感じです。
《マラッカ ㉘》【世界遺産】

次に訪れたのはオランダ広場の南に広がるセント・ポールの丘(Bukit St. Paul)です。

麓にあるサンチャゴ砦(Porta de Santiago)は、1511年にオランダとの戦いに備えてポルトガル軍によって建てられた砦跡です。
《マラッカ ㉙》【世界遺産】

丘の上からはマラッカ海峡を航行する多くの船舶を見ることができます。
《マラッカ ㉚》【世界遺産】

頂上には1521年に建てられたセント・ポール教会の跡が残っています。
《マラッカ ㉛》【世界遺産】

現在は壁だけが残る礼拝堂跡ですが、かつてフランシスコ・ザビエルが宣教活動を行なった由緒ある場所で、彼の死後にはインドのゴアに運ばれる前の約9ヶ月間ここに遺骨が安置されていたそうです。
《マラッカ ㉜》【世界遺産】

夕暮れのリバーサイドは人通りも少なく、何となくロマンチックなムードに包まれています。
《マラッカ ㉝》【世界遺産】

その代わりと言っては何ですが、すぐ近くのジョンカー・ストリートは大変な賑わいです。
《マラッカ ㉞》【世界遺産】

昼間は多くの車で渋滞していたのが嘘のように所狭しと屋台が並び、その間を多くの人が縫うように歩き回ってそれぞれのお目当ての品を物色しています。
《マラッカ ㉟》【世界遺産】

オランダ広場の近くには煌びやかな電飾に包まれたトライショーが客待ちをしていました。

今回は約3週間マレーシアに滞在しましたが、このように派手なトライショーを見たのはここだけでした。
《ジョホール・バル ①》

マレーシア最南端、 Johor Bahru は、国内では JB の名で呼ばれるシンガポールとの国境の町です。
《ジョホール・バル ②》

シンガポールとの物価は倍くらい違うし、シンガポール中心部までは国教での手続きを除いてバスで1時間ほどなので、バジェット・トラベラーの方にはこの町に宿泊して日帰りでシンガポールを訪れるのもお薦めです。
《ジョホール・バル ③》

実際のところ、私はここに4泊して、3度シンガポールを訪れました。

居心地もとても良い町です。
《ジョホール・バル ④》

マレーシアは基本的にムスリム国家ですが中華系の国民も多いので、レストランでは昼間から美味い物をつまみにビールを飲み続けている人が多くいます。
《マレーシア料理 ①》

一方、こちらは典型的なマレーシア料理の露店です。

数ある料理の中から好きなおかずを選んで、ご飯などと一緒に盛り付けてもらいます。
《マレーシア料理 ②》

ムスリム食なので食材はハラール(イスラム方で食べることが許された食材や調理法)です。

ただ、日本人にとってはどれも比較的口に合う東南アジア料理といった感じで、どれも美味しくいただけます。
《マレーシア料理 ③》

この日の昼食は鶏肉のココナツソース煮込みとライスのセット(200円弱)をお願いしました。

現地の人は箸やスプーンなどは使わず、右手の指をうまく使って美味しそうに食べます。
《マレーシア料理 ④》

こちらは別の日に食べた肉骨茶(バクテー)です。

茶と描きますが実際は漢方のスープ料理です。ライスと一緒に食べます。

ご覧になってわかるかもしれませんが豚を主原料としていますが、これでもマレーシア(及びシンガポール)を代表する料理です。

マレーシアの食の多様性が窺えます。
《マレーシア料理 ⑤》

ワンタン麺です。マレーシアでは日本風にスープの中に入ったパターンと、このようにワンタンスープが別に供されるパターンがあります。

なお、これも上には何気なく豚の焼又が載っています。

因みに2セットあるのは私の朝食はいつも一つでは足りずに2つ頼んでいたことによるものです(大盛りがなかったため)。それだけ気に入ったということです。
《マレーシア料理 ⑥》

私が宿泊した宿の前には、露店ではありますが、見たからにとても新鮮な魚を調理してくれる店があったのでほぼ毎晩通いました。

好きな魚を選んで調理法を告げれば自在に料理してもらえます。
《マレーシア料理 ⑦》

ある日の夕食です。

左上から時計回りに野菜炒め、エビのチリソース炒め、魚のグリルです。

どれも絶品でしたが、これだけ食べても千円程度でした。

シンガポールの3分の1くらいの価格ではないでしょうか。
《マレーシア料理 ⑧》

ただ、マレーシアでビールを出してくれる店は基本的に中華系なので、ビールはほとんど冷えていません。

そのため、別に氷を頼んでオンザロックで飲むことになります。

敢えて言うとこれだけがちょっと残念ですが、食事が安くて美味しいのでオッケーです。それに、慣れるとそれほど悪いものでもありません。
《クアラルンプール ①》

マレーシア本土のほぼ中央に位置するクアラルンプールは豊かな緑の中に高層ビルが立ち並ぶ東南アジア全体でも有数の近代都市です。
《クアラルンプール ②》

中心部には新交通システム(LRT)、モノレールなどがビルの間を縫うように走り、移動もそこそこ便利です。
《クアラルンプール ③》

これがLRTです。

東南アジアの他の都市(シンガポールを除く)と違って、どこも非常に清潔で治安も良好です。
《クアラルンプール ④》

なお、ジョホールバルが JB であるのと同様、クアラルンプールは KL です。国内でクアラルンプールなどと呼ぶ人はほとんどいません。
《クアラルンプール ⑤》

1909年に完成したマスジッド・ジャメ(Masjid Jamek)は、インドのムガール様式の建物で、マレーシアの寺院の中でもトップクラスの美しさを誇ると言われています。
《クアラルンプール ⑥》

なお、マレー語のクアラルンプールは、「泥の交わる地点」という意味で、この寺院のすぐそばでクラン川(Sungai Klang)とゴンバック川(Sungai Gombak)が合流することに由来するそうです。
《シャー・アラム ①》

クアラルンプールの本格的な観光は後回しにして、まずは近郊の見どころを回ることにしました。

最初に向かったのはクアラルンプールの中央駅 KLセントラル駅から西に電車で約40分の場所にあ Shah Alam です。
《シャー・アラム ②》

この町にあるスルタン・サラフディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク(Masjid Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah)は、やたら長い名前であることから、その全体的な色調から、一般的には「ブルー・モスク」と呼ばれています。
《シャー・アラム ③》

1988年に完成したこのモスクは、国内最大、東南アジア全体でもインドネシアのジャカルタにあるイスティクラル・モスク(Masjid Istiqlal)に次いで2番目、世界でも4番目の規模を誇っています。
《シャー・アラム ④》

直径51.2mある中央のドームは宗教建築物としては世界最大だそうです。
《シャー・アラム ⑤》

また、四隅に建てられた高さ142.3mあるミナレットはモロッコのカサブランカにあるハッサン2世モスクに次いで世界で2番目の高さとなっています。
《シャー・アラム ⑥》

礼拝堂は約24,000人を収容できる広さだそうです。
《シャー・アラム ⑦》

ただし、集団礼拝の時間を除いては人気も少なく、がらんとした印象です。
《シャー・アラム ⑧》

標準的なモスク同様、全体的に飾り気のない内部ですが、ドームの内側だけは美しい幾何学模様が施されています。
《バトゥ洞窟 ①》

次に訪れたのはクアラルンプールの約10km北、電車で約30分ほどに位置する Batu Caves です。
《バトゥ洞窟 ②》

ここはマレーシア国内随一のヒンドゥー教の聖地で、国内外から多くの信者が訪れます。
《バトゥ洞窟 ③》

入場してすぐ左にあるのがラーマーヤナ洞窟(Ramayana Cave)です。
《バトゥ洞窟 ④》

名前からもわかるように、この洞窟は古代インドの大長編叙事詩でヒンドゥー教の聖典であるラーマーヤナの物語を題材にしたテーマパーク的な洞窟寺院です。
《バトゥ洞窟 ⑤》

中は意外と広く、結構奥の方まで展示物(仏)が並べられています。
《バトゥ洞窟 ⑥》

もともとカラフルに彩られている上、意味不明なほど綺麗な電飾で訴えかけてきます。
《バトゥ洞窟 ⑦》

寝仏のような大きな作品もありました。
《バトゥ洞窟 ⑧》

ガリバー旅行記のような構図ですが、これもラーマーヤナの一節なのでしょう。

インドの神様というのは非常に愛嬌があって好感が持てます。
《バトゥ洞窟 ⑨》

ラーマーヤナ洞窟を出て更に奥に進むとメインの寺院洞窟(Temple Cave)の入口があり、脇には黄金のムルガン神(Murugan)の像が堂々と立っています。
《バトゥ洞窟 ⑩》

ムルガン神はスカンダ(Skanda)とも呼ばれ、最高神シヴァの次男で、後に仏教にも伝わって韋駄天となった方です。

なお、2006年に建てられたこの像は身長42.7mあり、神像としては世界最大だそうです。

また、どうせ金メッキだろうと高をくくっていたところ、さすがにこれだけ大きいこともあってか、全体で300kgもの金が使われているそうです。
《バトゥ洞窟 ⑪》

洞窟へは272段の結構急な階段を登って向かいます。
《バトゥ洞窟 ⑫》

階段の頂上から下界を望むとこんな感じです。
《バトゥ洞窟 ⑬》

頂上には思いがけないほど広い空間が広がっています。

この空間は一部空が見える場所もありますが、全体が大きな洞窟(鍾乳洞)になっているのです。
《バトゥ洞窟 ⑭》

更に100mくらい奥に進むとようやくご本尊様が見えてきます。
《バトゥ洞窟 ⑮》

一見素朴な感じの本堂ですが、毎年1月下旬から2月上旬にかけて実施されるヒンドゥー教の大祭「タイプーサム」(Thaipusam)の時期には、200万人以上の信者が集まるほど由緒ある寺院なのです。
《バトゥ洞窟 ⑯》

バトゥ洞窟は電車でのアクセスが非常に便利で、駅のほぼ目の前にありますので、半日もあれば十分行って帰ってくることができます。

クアラルンプール郊外のナンバーワン人気観光スポットとも言えるほどですので、時間があれば是非訪れて見て下さい。
《クアラルンプール ⑦》

再び、クアラルンプールに戻って来ました。
《クアラルンプール ⑧》

先ほどもちらっと描きましたが、この町はシンガポール同様、町に清潔感があります。

建物もメンテナンスがしっかりしているように見えます。

そのためか、全体的に落ち着いたお洒落な雰囲気を感じます。
《クアラルンプールのアロー・ストリート ①》

クアラルンプールの渋谷といった雰囲気のブキッ・ビンタン(Bukit Bintang)地区にある Jalan Alor は、道の両側にマレーシア料理レストランがびっしりと並ぶ、バンコクで言えばカオサン通りのようなところです。
《クアラルンプールのアロー・ストリート ②》

通常、こういった観光地化されたレストラン街というのは値段が高めだったり当たり外れが多かったりする場合が多いのですが、ここは比較的どの店も良心的な価格で美味しいローカルフードを提供しているのでお薦めです。
《クアラルンプール ⑨》

最後にご案内するのはクアラルンプール観光のハイライトとも言えるペトロナス・ツインタワー(Menara Berkembar Petronas)です。

LRTのKLCC(Kuala Lumpur City Center)駅から歩いてすぐなのですが、今回は別の駅からウォークウエイという長い空中遊歩道でアクセスしました。

この辺りの雰囲気もいかにも先進国という感じです。
《ペトロナス・ツインタワー ①》

ペトロナス・ツインタワーは1998年に完成した高さ452mの88階建て超高層ビルです。

20世紀に完成したビルでは最も高いものでした。
《ペトロナス・ツインタワー ②》

高さ170mの41階部分はスカイブリッジと呼ばれる橋で繋がっています。

また、下部には日本の伊勢丹や紀伊國屋が入っています。
《ペトロナス・ツインタワー ③》

麓にはKLCC公園が広がり、その向こうには再び高層ビル群です。
《ペトロナス・ツインタワー ④》

地上から370mに当たる有料展望台からの景色は本来は素晴らしいもののはずなのですが、この日は生憎の小雨模様でちょっと残念でした。
《ペトロナス・ツインタワー ⑤》

タワー2からタワー1を望んだ様子です。

タワー1は日本の建設会社ハザマが施工しました(タワー2は韓国のサムスン物産)。

奥に見えるのは高さ421mのKLタワー(Menara Kuala Lumpur)です。
《ペトロナス・ツインタワー ⑥》

なお、この建物にはルブ・エル・ヒズブ(八つの頂点がある星形多角形)を始めとしたイスラム式のデザインが多用されています。

例えば頂上の尖塔はクウェート・タワーのミニチュア版のようです。
《ペトロナス・ツインタワー ⑦》

ペトロナス・ツインタワー展望台への入場券は当日券もありますが、長蛇の列が予想されるため、事前にネット等で購入」しておくことをお薦めします。

因みに入場料は2017年現在で約2,100円となっています。

クアラルンプールは雨が多いので事前に購入しておくのはリスクもありますが仕方ないですね。

マレーシアの写真集(前編)に戻る。

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