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旅の写真集  フェロー諸島HEADLINE

フェロー諸島の旅行記を兼ねた写真集です。フェロー諸島は知る人ぞ知る絶海の群島ですが、可愛らしい小さな集落や、これまた文字通り可愛いパフィンなど、見どころが意外に多い地域です。これを機会に、フェロー諸島に興味を持っていただき、いつか訪れてみたいなどと思ってもらえたら嬉しいです。

《アトランティック航空 ①》

フェロー諸島はイギリスとアイスランドの間に浮かぶデンマーク領の群島で、通常はレイキャビクかコペンハーゲンから飛行機でアクセスします。時間がある人は夏季限定ではありますがデンマークとアイスランドを結ぶフェリーが寄港しますので、のんびり船旅を楽しむのもいいかもしれません。
私はそこまで時間があるわけではなかったので、レイキャビクから飛行機で入りました。
写真はレイキャビクを出るときのものです。
《アトランティック航空 ②》

レイキャビクは快晴だったのに、フェロー諸島に到着すると霧が立ちこめていました。500kmくらいしか離れていないのに随分な違いです。
なお、フェロー諸島は独立国ではありませんが、上の写真でもわかるとおり、自前の航空会社を持っています。その名も Atlantic Airways(大西洋航空)。運行範囲を考えると北海航空くらいにしておくのが妥当じゃないかとちょっとだけ思いましたが夢が大きいことはいいことです。ただし、当然のことながら、当社には大西洋路線はありません。
《サンダヴァグールの村 ①》

フェロー諸島の主都は Tórshavn(日本語ではトースハウンと表記されますが、現地ではトルシャウン(又はトーシャウン)に近い発音です)ですが、国(厳密には国ではありませんが、このページではこれ以降、国と呼ばせていただきます)のほぼ西の端に位置する空港から約50kmも離れているしバスの便も限られているということで、取りあえず空港から10kmほどの Sandavágur という村の近くの宿に泊まって、島内はレンタカーで観光することにしました。
《サンダヴァグールの村 ②》

村と言ってもこれが全容というくらいの小さなものですが、フェロー諸島ではこれが普通です。
《サンダヴァグールの村 ③》

サンダヴァグールという名前は Sandy Bay という意味だそうで、昔はもう少し広かったというこの町の砂浜に由来しているそうです。
空港から比較的近い村ですが、国内で最もよく保存された村の1つとして有名なんだそうです。
《サンダヴァグールの村 ④》

村の中心には、どんな小さな村にもあるように、可愛らしい教会が建っています。
《サンダヴァグールの村 ⑤》

近くの湾内には海老か何かの養殖場と思しき施設が点在していました。
《ミザグールの村 ①》

こちらは、サンダヴァグールの3kmほど空港寄りにある Miðvágur の村です。
《ミザグールの村 ②》

サンダヴァグールよりも大きな村で、大型スーパー、レンタカーショップ、ガソリンスタンド、コンビニ、銀行など一通り(本当にそれぞれ1件ずつくらい)揃っている便利な町です。
《ミザグールの村 ③》

北欧らしい色彩の可愛らしい家が並んでいます。
《ミザグールの村 ④》

道行く人もあまり多くないので、ニワトリたちものんびり暮らしているようでした。
《ミザグールの村 ⑤》

対岸は漁師さんのお宅でしょうか。少々味わい深いボートハウスが並んでいました。
《ストレイモイ島 ①》

フェロー諸島は大小18の島から成る島嶼国家ですが、幸いにしてそれぞれがあまり離れていないため、一部を除いてそのほとんどがトンネルや橋で結ばれています。
そんな訳で主な町や村を結ぶバスも運行されていますが本数があまり多くないため、効率的に観光するためにはレンタカーの利用が便利です。
写真は主都トルシャウンがある Streymoy 島です。
《ストレイモイ島 ②》

はっきりしない天気が多いことから国中の至る所でご覧の様な名前があるかないかも判らないような見事な滝が見られた時に好き勝手の停車できたりするのもレンタカーならではの魅力です。

因みに、地元では空港でレンタカーを借りるのは(あまりに高くて)ばかげているという評判なので、とりあえずトルシャウンを始めとした街に出てから借りるのがベターです。
《トルシャウンの町 ①》

私は空港近くの町でレンタカーを借り、いくつかの島を巡りました。

まず訪れたのは主都のトルシャウンです。
主都とはいうものの、これがその全貌です。
《トルシャウンの町 ②》

広くはありませんが、大型客船(これがアイスランドとデンマークを結ぶフェリーでしょうか)が停泊していたりして随分立派な港です。
《トルシャウンの町 ③》

建物は相変わらずデンマークのミニチュア版(正に本場のレゴランド)らしさを存分に発揮しています。
《トルシャウンの町 ④》

港沿いにはボート小屋が並んでいます。
《トルシャウンの町 ⑤》

中心部は非常にお洒落な雰囲気でイギリスの田舎町のようです。
《トルシャウンの町 ⑥》

建ち並ぶ建物はカラフルな上、デザインも凝っていて北欧らしさを醸し出しています。
《トルシャウンの町 ⑦》

中心部のすぐ南側には、ティンガネス(Tinganes)と呼ばれる小さな半島があり、西暦825年に議会が置かれて以降、長い間トルシャウンの中心地として機能してきました。
(ただし、議場自体は現在は少し北に移転しています。)
《トルシャウンの町 ⑧》

ティンガネスは現在も非常に保存状態が良く、観光客にとっての気軽な散策地となっています。
《トルシャウンの町 ⑨》

板張りの建物も趣がありますが、屋根に生えた(植えられた?)芝も、北欧らしくて良い感じです。
《トルシャウンの町 ⑩》

16~17世紀に立てられた建物は歴史地区のように美しく維持されていますが、現在でも従来からの住人の方々が普通に暮らす生活エリアです。
《トルシャウンの町 ⑪》

フェロー諸島では近隣の北欧諸国同様、多くの家屋の屋根が芝で覆われていますが、このような屋上緑化の歴史は大変古く、夏は草の蒸散作用により屋内を涼しくし、冬は厳しい寒さを緩和する断熱材として機能しているのだそうです。
《トルシャウンの町 ⑫》

こちらは黒壁の家屋群です。集落によって色を統一したり、隣り合う家々の壁をわざわざ別の色にしてコントラストを際立たせたりと、住民同士の協調性が窺われます。
《トルシャウンの町 ⑬》

中心部の300mほど東にはスカンシン要塞(Skansin Fort)と呼ばれる1629年に建てられた砦があります。
《トルシャウンの町 ⑭》

18世紀に設置されたという大砲からは、往時の活躍が偲ばれます。
《トルシャウンの町 ⑮》

要塞の脇では、何やら昔ながらの衣装を身に纏った人たちが羊の皮を加工していました。
特に観光客目当てという風には見えなかったので、単になりきり趣味のコスプレだったのかもしれません。
それでも作業は結構真面目に行なっているようで、なかなか感心させられました。
《アイストゥロイ島 ①》

トルシャウンを出て次に向かったのはストレイモイ島の東隣に位置する Eysturoy 島です。
《アイストゥロイ島 ②》

時々ごく小さな集落がある以外は、ご覧の様なフィヨルドチックな景観が続きます。

退屈に見えるかもしれませんが、国土自体が広くはないのでちょうど飽きた頃に次の目的地に着くのも魅力です。
《アイストゥロイ島 ③》

これは目的地ではありませんでしたが、キュートな集落だったので停まってみました。
《アイストゥロイ島 ④》

少し走ると今度は滝が見えました。

上部が2本に別れた上、大きく2段で構成される珍しい形の滝です。
これだけ美しくてもフェローは滝だらけなのでどうせ名前なんてないだろうと思いつつ、この記事を書くために念のため Google Map で調べてみたら Fossá Waterfall という名前があるそこそこ有名な滝でした。
なお、写真を撮ったのはアイストゥロイ島でしたが、滝は対岸のストレイモイ島の東岸に位置しています。
《エイリの村 ①》

アイストゥロイ島の北部には国内でも最もキュートとされている集落が点在しています。
《エイリの村 ②》

Eiði の町は島の北西の隅にある小さな村ですが、決して大きくはないものの、どうしてこんな島の外れにこんな可愛らしい家並みが広がっているのか不思議な気分になります。
《アイストゥロイ島 ⑤》

島の北部の海岸線にはアイルランドにありがちな断崖も見られます。
《アイストゥロイ島 ⑥》

天気があまり良くないこともありますが、冬のスコットランド地方のようなどんよりとした雰囲気が漂っています。
《アイストゥロイ島 ⑦》

なお、お気づきかもしれませんが、フェロー諸島ではどの山も緑に覆われてはいますが、木が全く生えていません。
渡航前にロンリープラネットを読んだ際には、(街路樹は別として)国内には木は1本も生えていないという記述を見つけて、「ほんまかいな、高山でもないのに」と半信半疑でしたが、事実でした。
《ジョーグフの村 ①》

次に訪れたのはエイリから1つ山を越えた北東岸の村 Gjogv です。
《ジョーグフの村 ②》

北に海、残りの3方を高い山に囲まれた狭いエリアに数十件の家屋が寄り集まっています。
《ジョーグフの村 ③》

村の中心には小川が流れていてまるで箱庭のようです。
《ジョーグフの村 ④》

小川沿いには子供向けの遊具が設置されていました。
《ジョーグフの村 ⑤》

こんな小さな村にも、こんな可愛らしい遊具が必要な子供たちがいるのでしょうか。
何となくほのぼのとした気持ちになりました。
《ジョーグフの村 ⑥》

こちらはバス停ですが、事前に連絡した場合のみ、近隣の町を結ぶ路線バスが1日2~3便を限度に立ち寄ってくれるというサービスだそうです。
ついでに備え付けられた郵便ポストもチャーミングです。集配はバス便が兼業しているのでしょうか。
《ジョーグフの村 ⑦》

そんな小さな村にでも、教会だけはあります。
《フンニングルの村 ①》

ジョーグフの南9kmほどにある Funningur もまた、谷間に位置する小さな村で、この地域の周辺の村と同様、一方が海の他は山に囲まれてひっそりと佇んでいます。
《フンニングルの村 ②》

この村はロンリープラネットで "THE FAROE'S CUTEST VILLAGES" として紹介されている4つの村のうちの1つだけあって、可愛らしさは折り紙付きです。
《フンニングルの村 ③》

そんなキュートな村ですが、過疎に苦しんでいる日本の村とは雰囲気が違って、生活感が漂っているところも魅力の1つです。
《フンニングルの村 ④》

どのような仕事で生計を立てているのかわかりませんが、ほとんどの家の壁が綺麗にペイントされ、生活の豊かさが感じられます。
《フンニングルの村 ⑤》

浜辺の教会は1847年に建てられたものだそうです。
《フンニングルの村 ⑥》

黒壁と屋根の芝が独特の雰囲気を醸し出しています。
《アイストゥロイ島 ⑧》

アイストゥロイ島に限りませんが、フェロー諸島には深い入江が多く、すぐ目の前に見える対岸にアクセスする場合でも、ボートでなく車を利用すると海岸沿いをひたすら走りひどく遠回りになります。それでも、先述のように各島はトンネルや橋で結ばれているので贅沢は言えません。
《フンニングルの村 ⑦》

対岸から見たフンニングルの村です。
《フンニングルの村 ⑧》

すぐ目の前に見えますが、向かって左奥に続く入江を迂回して来たため、陸路だと約15km(車で20分ほど)あります。
《アイストゥロイ島 ⑨》

更に数キロ先に進むと次に目指す Elduvik(エルドゥヴィク)の村です。
フンニングルの村がとても小さくなっていきますが、それでも最寄りの村になります。
《エルドゥヴィクの村 ①》

この村もフンニングル同様、最もキュートな4つの村の1つです。
《エルドゥヴィクの村 ②》

村の外れには4台のキャンピングカーが軒を連ねていました。
ここがキャンプサイトなのか只の駐車場なのかは謎ですが、フェロー諸島でキャンピングカーというのもあまり実用的ではないような気がします。
なにしろ、国外に出るには最も近いアイスランドかデンマークでもフェリーだと35時間程度かかるのです。
《エルドゥヴィクの村 ③》

石造りの倉のように頑丈そうなお宅ですが、漆黒の壁と木目のドアのコントラストと屋根の芝のお陰でソフトに仕上がっています。
《エルドゥヴィクの村 ④》

角度を変えて見ると、可愛らしい庭付き一戸建てで、童話の世界から抜け出してきたような佇まいです。
《ミチネス島へのフェリー》

旅の最後に訪れたのは空港のあるバワール(Vágar)島の更に西に浮かぶ Mykines Island です。
写真の後方に見えるのは空港近くの町 Sørvágur(ソルヴァグール)です。
《ミチネス島 ①》

フェロー諸島滞在中は毎日天候が優れませんでしたが、その中でもこの日は最悪と言っても良いほどで、通常ならわざわフェリーに乗って島を訪れようなどとは思わないレベルなのですが、フェローを訪れたのはこの島に来るためと言っても過言ではないほどの思い入れがあったので雨天決行しました。
《ミチネス島 ②》

大波に揺られながらも無事ミチネス島に到着しました。フェリーと言ってもご覧の様な大型ボートといった程度のものなのでとてもよく揺れるのです。
《ミチネスの村 ①》

ミチネスは小さな島なので村は1つしかありません。村の名前もミチネスです。
《ミチネスの村 ②》

その1つしかない村もご覧の様にとても小さなものです。
《ミチネスの村 ③》

細い道路の両脇に家が並ぶ程度です。道路は舗装されていますが、島内に車は1台も走っていません。
《ミチネスの村 ④》

なお、この村もロンリープラネットが選ぶ最もキュートな4つの村の1つです。
雨が結構降っていたのであまり散策できませんでしたが、確かにそこかしこに可愛らしい雰囲気が滲み出ています。
《崖っぷちのパフィン ①》

ミチネスでは美しい家並みよりも観光客をよっぽどずっと虜にしているのがパフィンです。
《崖っぷちのパフィン ②》

崖の縁にはパフィンのコロニーが多数あり、数多くのパフィンを観察することができます。
《パフィン ①》

因みにパフィンというのは日本語ではニシツノメドリという変な名前の鳥で、主に北欧から北極海に分布しています。
《パフィン ②》

名前も辺ですが顔もとても変わっています。
《パフィン ③》

でもそこが何とも言えず可愛いのでアイスランドやフェロー諸島では観光客にとってのメイン・アトラクションともなっています。
《パフィン ④》

人懐こいとまでは言えませんが、あまり人間を恐れない点も愛らしいです。
《パフィン ⑤》

尻尾が短いのもチャームポイントです。
《パフィン ⑥》

パフィンは周りに仲間がいるときしか営巣しないので大きなコロニーを作ることが多く、稀に数万羽の群れをなすこともあるそうですが、通常人間が訪れることができる場所では数百羽いればいい方のようです。

そういった点で、ここは観光客にとっては正にパフィンの楽園です。
《パフィン ⑦》

カップルで巣を作り雛を育て、コロニー内でははっきりした社会的結束があり、人間社会に似た性質を持っているそうです。
《パフィン ⑧》

ただ、陸で暮らすのは夏季だけで、冬季の数か月間は陸から離れた海上で過ごすという性質を持っているので、このようにかわいい姿を観察できるのも3月から9月くらいまでの夏の間だけになります。
《パフィン ⑨》

見かけによらず魚取りの名人でもあり、水深50m以上まで潜ることができるそうです。
《パフィン ⑩》

また、左の写真のように一度に多数の魚を咥えている姿もたまに見ることができますが、これは、捕えた魚を上のくちばしと舌で挟み、上のくちばしと下のくちばしで更に魚を捕えることができるからだそうです。
《パフィン ⑪》

歩く姿はペンギンのような足取りで頼りありませんが、鳥だけあって飛ぶのは得意で、雨の中、数百メートル先の水平線の彼方まで飛んでいく姿を何度も見かけました。
《パフィン ⑫》

パフィン日記は以上です。
因みに、結構簡単に撮影しているように見えるかもしれませんが、足元が悪い中何度も転びながら命からがら撮ったものです。
本当はもっと多くの写真をご紹介したいのですが、切りがないし、書くネタも無くなってきたので諦めます。

なお、前述のようにパフィンは崖っぷちにいることが非常に多いので、いくら可愛らしいからといっても、観察する際にはくれぐれも足元に注意しましょう。




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