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旅の写真集  チリ共和国(その1)HEADLINE

チリ観光の旅行記を兼ねた写真集です。ここでは、南北に4,300kmある細長いチリのほぼ中間に位置する首都サンティアゴと、ここから約120km西に位置する世界遺産の町バルパライソの様子をご紹介します。

《サンティアゴ中心部 ①》

チリの首都サンティアゴは約1,760万人いる国民の3分の1以上が住む南米でも有数の大都市です。
《サンティアゴ中心部 ②》

それでも、サンパウロ、リオデジャネイロ、ボゴタ、リマ、ブエノスアイレスなど、治安があまり芳しくない他の南米都市に比べると、比較的安全とされています(ただし、後述する近郊のバルパライソなどには警察官もお手上げのようなエリアもあるので注意が必要です)。
《サンティアゴ中心部 ③》

国民の所得格差等の問題はあるものの、「チリの奇跡」とも呼ばれるほどラテンアメリカでは最も経済・生活水準が安定しているとされ、中心部の町並みはきれいに整備されて明るい雰囲気に満ちています。
《サンティアゴの中央市場 ①》

この日まず訪れたのは旧市街の北の外れにある中央市場(Mercado Central)です。
《サンティアゴの中央市場 ②》

通常、海外で中央市場というと、食料品から雑貨まで様々な商品を扱っているものですが、ここの目玉は何と言ってもシーフードです(もちろん肉や野菜なども取り揃えていますが)。
《サンティアゴの中央市場 ③》

チリは長い海岸線を持ち北から南まで国内全ての州が太平洋に面しているだけあって、魚介類の鮮度や料理方法については日本に負けないくらいの先進国なので、日本の魚市場を歩いているときとあまり違和感がありません。

(なお、チリは隣国アルゼンチンの影響もあってか、肉も美味しいです。)
《サンティアゴの中央市場 ④》

日本でもお馴染みのチリ産ウニも大量に売られています。

チリ産のウニは日本で食べても(国産には敵わないものの)結構美味しいものが出回っていますが、本場チリで食べる新鮮なウニはまた格別です。
《サンティアゴの中央市場 ⑤》

市場の中央部は高級レストランから大衆的な食堂まで多くの店が軒を連ねています。
《サンティアゴの中央市場 ⑥》

グリルやフライやスープなど、スペイン風の調理方法が多いですが、生ウニや蒸したフジツボ(これがまたタラバガニのような味わいで絶品)なども楽しめます。

地元の人は塩で調味していますが、店によっては醤油を用意しているところもあるので、日本人にとってはありがたい限りです。
《サンティアゴの中央市場 ⑦》

これが今回いただいたウニとフジツボです。

持参のチューブワサビの大きさと比較するとウニの盛りの豪華さがご理解いただけると思います。
《サンティアゴの中央市場 ⑧》

個人的にはサンティアゴを訪れたら絶対に立ち寄ってほしいお薦めのスポットです。
《サンティアゴ中心部 ④》

サンティアゴ観光のハイライトとも言える市場での食事を終えるととりあえず市内観光です。

まず訪れたのは旧市街の中心、アルマス広場(Plaza de Armas)です。

南米では、どこの町へ行ってもある目印となる広場で、観光の拠点になります。
《サンティアゴ中心部 ⑤》

そのアルマス広場に面して西側に建つのが1753年から1799年にかけて建てられたサンティアゴ大聖堂(Catedral Metropolitana de Santiago)です。
《サンティアゴ中心部 ⑥》

旧市街の街路には所々に左の写真のようなとても清潔そうな公衆トイレも設置されているので安心です。
《サンティアゴ中心部 ⑦》

アルマス広場から4ブロックほど南西に行ったところにあるのが憲法広場(Plaza de la Constitución)です。
《サンティアゴ中心部 ⑧》

そしてこの広場の南側に建つのがモネダ宮殿(Palacio de la Moneda)。

18世紀のスペイン統治時代に造幣局として建設され、現在では大統領官邸となっています。
《サンティアゴ中心部 ⑨》

南側の自由広場(Plaza de Libertad)から見たモネダ宮殿です。

地下はモネダ宮殿文化センター(Centro Cultural Palacio La Moneda)と呼ばれる美術館になっています

それほど興味深い展示物は無いですが午前中は無料で入場できます。
《サンティアゴ中心部 ⑩》

モネダ宮殿の1kmほど東にあるサンタ・ルシアの丘(Cerro Santa Lucía)は、旧市街の外れの小高い丘を利用した緑地公園です。
《サンティアゴ中心部 ⑪》

丘の高さは約70m(サンティアゴの標高が約600mなので、海抜で言うと700m弱)ほどですが、ゲートをくぐって石段を登っていくと市街が一望でき、市民の気軽な散歩コースとなっています。
《サンティアゴ中心部 ⑫》

サンタ・ルシアの丘から見た西側、新市街の景色です。

遠くに見えるアンデス山脈は80km程しか離れていません。
《サンティアゴ中心部 ⑬》

サンタ・ルシアの丘からの眺めも悪くはないのですが、せっかくサンティアゴまで来たのなら、もう少し高いサン・クリストバルの丘(Cerro San Cristóbal)に登るのが定番となっています。

こちらはケーブルカー(Funicular、写真は市街地側の駅)があるので楽ちんです。
《サンティアゴ中心部 ⑭》

歩いて登ることもできますが、片道約200円とお手頃価格なので、少なくとも登りはこれを利用して、帰りはのんびり歩いて降りてくるというのがお薦めです。
《サンティアゴ中心部 ⑮》

サン・クリストバルの丘からの展望です。

海抜850m、サンティアゴ市街より約300mm高いだけあって、先ほどのサンタ・ルシアよりずっと見晴らしが良いです。
《サンティアゴ中心部 ⑯》

ただ、唯一の問題は、晴れているにもかかわらず町全体にもやがかかったように灰色に霞んでいるところです。

先述の通りサンティアゴは標高600mありますが、それでも四方を山に囲まれた盆地状の地形であるため、他の中南米諸国同様大気汚染が深刻で、スモッグが社会問題となっているのです。
《サンティアゴ中心部 ⑰》

丘の頂上には高さ14m(台座を含むと22m)のマリア像が立っています。
《サンティアゴ中心部 ⑱》

ブラジルのリオデジャネイロのコルコバードの丘に立つキリスト像(高さ39.6メートル(うち台座の高さが9.5メートル))には遙かに及びませんが、それでもサンティアゴを代表するランドマークの一つになっています。
《サンティアゴ中心部 ⑲》

マリア像の足下の展望台から見た下界の様子です。

先ほどのケーブルカー駅付近からの方が眺めは良いですね。
《サンティアゴ中心部 ⑳》

帰りは新市街方面に降りる遊歩道経由で帰りました。

旧市街にも中高層のビルは数多く建っていましたが、ビジネス街である新市街の方が更に洗練された建物が多く見られます。
《サンティアゴ中心部 ㉑》

特に目を引くのが左の写真の中央やや右に建つ高層ビルです。

このビルは、2013年に完成したグラントーレ・サンティアゴ (Gran Torre Santiago) という高さ約300m、地上64階建ての南米で最も高い建物で、南半球全体でもオーストラリアのゴールドコーストに建つQ1に次いで2番目に高い建築物だそうです。
《サンティアゴ中心部 ㉒》

サンティアゴにはメトロ(地下鉄)が5路線走っていて、治安も悪くないので夜でも安心して利用でき便利です。
《サンティアゴ中心部 ㉓》

隣国アルゼンチンのブエノスアイレスの地下鉄は落書きだらけで如何にも怪しい雰囲気を感じますが、ここの車両はとてもきれいです。

なお、どうでもいいことではありますが、ゴムタイヤ式が採用されているので、札幌市営地下鉄を思い出しました。
《サンティアゴ中心部 ㉔》

翌朝、時間があったので、グラントーレ・サンティアゴ を訪ねてみました。
《サンティアゴ中心部 ㉕》

上層にはホテルやオフィスが入っていますが、下層は南米最大のショッピングモールとなっています。

訪れたのは完成したばかりの2013年だったのでテナントも空きが目立ちあまり混雑していませんでしたが、近い将来の賑わいが想像できるような非常に洗練された雰囲気が感じられました。
《サンティアゴ中心部 ㉖》

この日は日曜日だったので川沿いの幹線道路はチャリダー専用に解放されていました。
《サンティアゴ中心部 ㉗》

皆さんとても気持ちよさそうに走っています。

こういう点からもチリが他の南米諸国と比べて少し洗練されているという印象を受けます。
《サンティアゴ中心部 ㉘》

なお、日曜日は車の交通量が少ないため、前述のようなスモッグも圧倒的に少ないので、サン・クリストバルの丘からの眺めは格段に良いとされています。
《サンティアゴ中心部 ㉙》

道は空いていましたがサンティアゴ大聖堂のあるアルマス広場はとても混雑していました。

国民のほとんどがクリスチャンだけあって、日曜日は家族で教会というパターンが定着しているのかもしれません。
《バルパライソ ①》【世界遺産】

サンティアゴの観光を終えると、西に約120kmの太平洋沿いにある Valparaíso を訪れました。
《バルパライソ ②》【世界遺産】

サンティアゴに次ぐ国内第二の都市である上、1991年には国会が移転してくるなどチリの立法府としての役割を果たしているだけあって、新市街には立派なビルが建ち並んでいます。
《バルパライソ ③》【世界遺産】

一方で、旧市街にはノスタルジックな雰囲気が漂い、独特の魅力があります。
《バルパライソ ④》【世界遺産】

こちらはソトマヨール広場(Plaza Sotomayor)。

旧市街観光の起点となる場所です。
《バルパライソ ⑤》【世界遺産】

バルパライソはチリ最大の港湾都市ですが、狭い沿岸部には40を越える丘が迫っているため、市内には急な斜面を重力のみによって登り降りするアセンソール(Ascensore、スペイン語でエレベータの意)と呼ばれる乗物(実際は距離の短いケーブルカー)が営業しています。
《バルパライソ ⑥》【世界遺産】

あまり利用したくない人向けにはすぐ近くに階段が設けられていますが、料金は日本円で片道20~50円ほどなので、営業時間内であれば、大抵の人はこのエレベーターを利用します。

なお下りについては少しだけ料金が安く設定されているのですが、余程腰や膝が悪い人でなければ歩いて降りる場合が多いようです。

ただし、15本の路線のうち2018年現在、老朽化のために5本が運行停止していますので注意が必要です。
《バルパライソ ⑦》【世界遺産】

アセンソールを使って丘に登ると、眼下には太平洋沿いに広がる美しい町並みが見渡せます。
《バルパライソ ⑧》【世界遺産】

2003年に「バルパライソの海港都市の歴史的街並み」というタイトルでユネスコの世界遺産に登録された町です。

バルパライソという町の名前は「天国の谷」という意味だそうです。
《バルパライソ ⑨》【世界遺産】

急な斜面沿いにカラフルな建物が並ぶ景観が特徴的です。
《バルパライソ ⑩》【世界遺産】

裏路地の建物も余念無くペイントされていますが、ストリート・アート(一部はただの落書き)も彩り豊かです。
《バルパライソ ⑪》【世界遺産】

因みにこれはこの日泊まったホステルです。

建物自体は何の変哲もありませんが、壁に描かれた絵のお陰で何だかアートな感じに仕上がっています。
《バルパライソ ⑫》【世界遺産】

商店も競い合うように色とりどりです。
《バルパライソ ⑬》【世界遺産】

とてもきれいな町並みではありますが、観光する上で大きな問題は非常に坂が多い点です。
《バルパライソ ⑭》【世界遺産】

余りに斜面が急なので通りは迷路のように曲がりくねって入り組んでいます。
《バルパライソ ⑮》【世界遺産】

車道は至る所でスイッチバックのようにして登って行きます。
《バルパライソ ⑯》【世界遺産】

一方、歩行者にはショートカット用に階段も設けられていますが、どこも非常に急勾配で疲れます。
《バルパライソ ⑰》【世界遺産】

アセンソールの駅から更に随分上がってきました。
《バルパライソ ⑱》【世界遺産】

随分古めかしい建物ですが、何となくお洒落なデザインの建物を発見しました。

ただ、ここまで登ってくるだけでも大変なのに、ここで4階に住んでいたら毎日引き籠もりがちになってしまいそうです。
《バルパライソ ⑲》【世界遺産】

それでも、車を持っていれば、こんな高台に一戸建てを構えて生活することも可能なようです。
《バルパライソ ⑳》【世界遺産】

どういう経緯で各々が自分の家の色を決めるのかわかりませんが、見事なコラボレーションです。
《バルパライソ ㉑》【世界遺産】

こちらは、チリを代表する詩人パブロ・ネルーダ氏の邸宅「ラ・セバスティアーナ(La Sebastiana)」です。

中には、美しい調度品の数々が収められていて、当時の暮らしを垣間見ることができる博物館になっています。
《バルパライソ ㉒》【世界遺産】

夕暮れの町並みです。

バルパライソは太平洋に面していますが、湾が北を向いているため丘の部分は朝から晩まで光の具合が良いのが特長です。
《バルパライソ ㉓》【世界遺産】

それにしても遙か上方まで美しい町並みが続いているのは見事です。

チリ国内でも他の都市ではこのような風習はないようなのですが、何か特別な理由でもあるのでしょうか。
《バルパライソ ㉔》【世界遺産】

ついでに言うと、こちらは丘の上から下界を走るバスの渋滞を捉えた写真ですが、バスの塗装も示し合わせたかのように非常にカラフルなのです。
《バルパライソ ㉕》【世界遺産】

帰りはストリートアートと落書きに彩られた道を歩いて戻りました。

因みに、バルパライソは、アートがあふれる町全体が通称「青空美術館(Museo a Ciero Abierto)」と呼ばれ親しまれています。
《バルパライソ ㉖》【世界遺産】

翌日は再び町歩きに出かけました。

アセンソール・コンセプシオン(路線名)で、バルパライソで一番見晴らしが良いとされているコンセプシオンの丘(Cerro Conceptión)に向かいます。
《バルパライソ ㉗》【世界遺産】

屋根にはチリの国旗がデザインされている木箱のようなレトロな車両ですが、この幼気な感じが逆にチャームポイントになっています。
《バルパライソ ㉘》【世界遺産】

アセンソールが最初に開業したのは1855年だそうですが、このアセンソール・コンセプシオンは現存する最も古い路線で1883年から営業しているそうです。
《バルパライソ ㉙》【世界遺産】

コンセプションの丘からの眺めです。
《バルパライソ ㉚》【世界遺産】

相変らずお菓子の国のようなキュートな家が立ち並んでいます。
《バルパライソ ㉛》【世界遺産】

少し歩くとまた別のアセンソールがありました。

バルパライソは、アセンソールを乗り歩くために訪れる人もいるほどポピュラーな乗り物なのです。
《バルパライソ ㉜》【世界遺産】

最も急なアセンソールでは50度を越える傾斜を昇降するものもあります。
《バルパライソ ㉝》【世界遺産】

確かにこれは45度以上ありそうです。

それにしても、チリ人のギャルは愛想が良くて嬉しい気持ちになります。
《バルパライソ ㉞》【世界遺産】

ここまで観光地としてのバルパライソの魅力をご紹介してきましたが、気をつけたいのが治安です。

国内ではサンティアゴに次ぐ大都市だけあって一部にはご覧のようなバラック状の建物も見られます。
《バルパライソ ㉟》【世界遺産】

多くのアセンソールの駅などには警察官が配置され、私たちも、(若いギャング団が屯しているので)この路地から向こうには絶対に入ってはいけないなどと何度も注意されました。

そんなことならそいつらを取り締まればいいのにと思いましたが、なかなか難しいようです。
《バルパライソ ㊱》【世界遺産】

また、大通りを歩いているときには真っ昼間にもかかわらず通りすがりのおばさんに「カメラはバッグにしまわないと危険よ」などとアドバイスされたこともありました。

そんな危険な側面もありますので、バルパライソではくれぐれも安全に気をつけて観光を楽しんで下さい。

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